整体を受けても楽にならないのは何故だろう?

せっかく整体を受けてもすぐに痛みが出てきたり、あまり効果が感じられないのは何故でしょうか?

 

実はそういう人には”ある共通点”があります。

 

詳しくは動画かサマリーをご覧ください↓

 

サマリー

●施術を受けても楽にならない人は【呼吸力が低下】している

●呼吸が浅いと回復力は高まらない。

●せっかく施術を受けても呼吸力を高めるアプローチが入ってないと施術の効果が長続きしない。

●現代人は大半の人が呼吸力が低下している。

●現代人の呼吸力の低下のひとつの原因は【使わなすぎ(動かなすぎ)】である。

●身体の前面や肋骨周辺の筋膜の癒着が呼吸力を低下させる。

●筋膜グリップの施術の目的は【呼吸力を高める】ことである。

●よって施術の効果を最大限にするためには呼吸力をアップさせるアプローチが不可欠となる。

●しかしながらすべての整体院が【呼吸力をアップさせるアプローチ】を行っているわけではない。

 

呼吸力の低下 → 回復力の低下

「せっかく整体に行って施術を受けたのにどうも楽にならない・・・」こんな体験がある方って結構いらっしゃるのではないでしょうか?かくいう私も同様の経験があります。

 

 

そのヒントとして呼吸力と回復力の間には密接な関係があります。

 

結論を言えば呼吸力を高めるアプローチなしには施術の効果が長続きせず、施術の効果がすぐになくなってしまうのですが、なぜそのようなことが起こるのでしょうか?

 

呼吸力 =回復力

そもそも【呼吸】とは最も基本的な生命活動のひとつであり、体温、血圧、脈拍と並んで客観的な生命活動の徴候(バイタルサイン)のひとつです。

 

 

例えば私たちは10分呼吸が停止したら死んでしまいます。呼吸は生命維持にとって最も重要なものであると言って過言でないでしょう。

 

呼吸とは即ち生命活動の基本であり、その基本が脅かされていては当然、身体の回復にとってマイナスなのです。

 

余談ですが呼吸には2種類あり、ひとつを【外呼吸(がいこきゅう)】もうひとつを【内呼吸(ないこきゅう)】と言います。特徴は概ね以下の通りです。

 

●外呼吸

息を吸って吐く(酸素を呼吸を通じて取り込み、二酸化炭素を排出する)もの。

いわゆる一般的に言う呼吸のこと。

●内呼吸

細胞と血液の間で行われるガス交換であり、細胞の呼吸のこと。

外呼吸によって血液中に取り入れられた酸素は、血管から組織液中へ移動し細胞内に届けられる。

また、この細胞の呼吸(=内呼吸)は栄養素と酸素を用いて、細胞内で生命活動に必要なエネルギー(ATP)を発生させる

ATP(アデノシン三リン酸)

細胞の活動エネルギーであり、筋収縮に必要な物質。

ATPが分解されてADP(アデノシン二リン酸)に変わる時に発生するエネルギーを使って筋肉を動かしている。

 

現代人のほとんどが呼吸に不調を抱えている

上述の通り生命活動や身体の回復にとって最重要と言って過言でない【呼吸】ですが、現代人の多くは呼吸がうまくできていないと思われます。

 

例えばアレルギー性鼻炎喘息(ぜんそく)などのアレルギー、単純な運動不足からくる心肺機能の低下、ストレスに起因するような浅い呼吸などなど・・・呼吸に関わる現代人の持っている問題は数多にあります。

 

 

また、呼吸力を低下させる生活習慣のひとつに【ずっと同じ姿勢ばかりしている】(あるいは身体の使わなすぎで弱っている)ことがあると言われています。

 

例えば『スマホ姿勢』がその典型例ですが、スマートフォンなどのデジタル端末を国民一人一人が所有する現代、長時間の不良姿勢それに伴う浅い呼吸【国民病】といっても過言でないのかもしれません。

 

前傾姿勢(猫背)で長時間のデスクワークやスマホ操作に興じることは身体の前面の筋膜の癒着の大きな原因になります。

 

身体の前面の筋膜が癒着すると肋骨の動きが制限を受け、結果として呼吸が浅くなるのです。

整体の施術と呼吸力のカンケイ

整体の施術における数ある目的の一つに【筋肉に刺激を与えて血流を良くする】ことがあります。古くは戦国時代にも武将たちが温浴をして血流を良くすることで刀傷を癒したように、古来から【血行を良くすること】は病気や疲労の回復の常とう手段でした。

 

かたや、どんなに血流を良くしてあげても、痛みのある部位に酸素や栄養がキチンと行き渡らないと回復力は高まりません。そのため筋膜グリップの施術においては【呼吸力を高めること】【呼吸力を高める施術】が一つの方針であり目標としています。

 

呼吸力を高めるためにはシンプルな揉みほぐしではなく、横隔膜や肋間筋などの筋肉の機能(滑走)を甦らせないと無理です。なぜならそうしないと肋骨が機能的にうまく動いていかないからです(人間は肋骨や横隔膜が動くことで呼吸している)。

 

呼吸力を高めて細胞に酸素をいきわたらせないといくら血流を良くしてあげても身体の回復力は高まりません。【呼吸力を取り戻す】というと何だかきれいごとのような、あまり魅力を感じないワードかもしれませんが、実は非常に大切なことなのです。

 

せっかく施術しても呼吸力を高めるアプローチをせずに終わってしまうと回復力が高まらず、すぐに元に戻ってしまうのは【施術に呼吸力を高めるアプローチが入っていない】ことが原因として考えれます。

 

最後に

今回は【施術の効果がすぐになくなってしまう人は呼吸力が落ちている】【結構の改善も大事だが、呼吸力が高まって来ないと回復力も高まらない】【呼吸は見過ごされがちだが、人体にとって最も重要な生命活動のひとつである】などをキーワードにご紹介させて頂きました。

 

残念ながら【呼吸力の向上・改善】を施術のキーワードにしている整体院は私の知る限りではあまり多くないように思います。しかし施術家の先生たちの大半は【呼吸力の大切さ】について異論を唱えたりしないことでしょう。

 

気になる方は現在通っていらっしゃる整体院の先生に「施術の一番大事な目的って何なんですか?」と質問してみるとよいかもしれません。

 

当院ではもちろん「呼吸力を高めることです」とお答えしておりますが、「神経の圧迫を解除すること」「身体の歪みをとってバランスを回復すること」「血行を良くすること」などなど、専門家の【色】や【強味】が出てくる質問になり、あなた様のニーズに合うか否かがわかってくると思います。