背中のこり・張り・痛み ~肋骨と横隔膜との関係編~
回は当院では【背中のこり・張り・痛み】をどう考えているか。そしてどのように施術するかについて【肋骨と横隔膜】との関係からご紹介させて頂きます。
詳しくは動画かサマリーをご覧ください!

マリー

【背中=引っ張られている部位】というお話を以前にさせて頂きましたが、今回は具体的に背中のどの部位がどのように引っ張られているのかについてをご紹介させて頂きます。

○背中の筋肉はなぜ引っ張られるのだろう!?

背中は肩甲骨や肋骨を支点とするたくさんの筋肉に覆われている部位です。そのため痛みが出る部位によって原因が異なっています。

 

○背中の上部の痛み・違和感

まず背中の上部に痛みや違和感がある場合には【大胸筋(だいきょうきん)】という胸の筋肉によって肩甲骨が前方に引っ張られている場合があります。

 

◇施術と対処法

大胸筋、小胸筋(しょうきょうきん)、鎖骨下筋(さこつかきん)の筋膜の癒着をとることと鎖骨、斜角筋(しゃかくきん)への施術を行います。

 

○背中の真ん中の痛みや違和感

次に背中の真ん中のあたりに痛みや違和感がある場合には【横隔膜(おうかくまく)】によって背中の引っ張られが生じていると言われています。

 

◇施術と対処法

肋骨と腹部、横隔膜へ施術を行います。

 

○背中全体の痛みや違和感

最後に背中全体が痛かったり違和感がある場合の多くは【肋骨(ろっこつ)の変位】【自律神経(じりつしんけい)の問題】が発生していることがあります。

◇施術と対処法

肋骨と腹部、横隔膜へ施術を行います。特に筋膜グリップ秘伝の【自律神経の反応点】への施術あり。

 

○背中の痛み=呼吸力の低下!?

上述の通り、背中のコリや痛み、違和感の多くは単純な筋肉疲労以外にも肋骨や横隔膜、自律神経トラブルの関与が認められています。
これらが一体何を示唆しているのかというと、それは【呼吸力の低下】です。呼吸とは生命の最も基本的な活動であるとともに人間の新陳代謝に不可欠なものです。それではなぜ肋骨や自律神経が呼吸と関係あるのでしょうか?

 

○呼吸と肋骨・自律神経との関係とは!?

呼吸がどのように行われているのかというと、肋骨が肋間筋(ろっかんきん)という筋肉によって広げられ、横隔膜という筋肉によって胸腔(肋骨の内側。肺や心臓が納まっているスペース)の内圧が変化することで肺が膨らみ、呼吸が行われています(肺そのものは自分で膨らむことができない)

 

即ち、肋骨の変位があるということはそれだけで呼吸力の低下を招くのです。

 

また、呼吸というのは自律神経に関与しています。空気を鼻から吸って口から吐く呼吸(いわゆる腹式呼吸)を意識的に行うことで自律神経のバランスが整うことはヨガなどで活用されている呼吸法でもよく知られていることなのです。

 

よって呼吸が浅く・不安定になることは自律神経のバランスを乱し、筋緊張や不眠、精神不安などなど、万病のもとになってしまうのです。
他にも背中のこり・張り・痛みには色々な原因とアプローチがありますので、また改めてご紹介させて頂こうと思います。

 

それではまた次回!