今回は当院では【肩の痛み/肩こり】をどう考えているか。そしてどのように施術するかをご紹介させて頂きます。
詳しくは動画かサマリーをご覧ください!
サマリー
肩こりは現代病と言っても過言ではありません。解剖学的には【僧帽筋(そうぼうきん)】【肩甲挙筋(けんこうきょきん)】【棘上筋(きょくじょうきん)】などの筋肉に痛みを訴える方が多いですね。
筋膜グリップでは【肩の痛み/肩こり】にどのような施術をするのかというと意外と複雑で、肩以外にも少なくとも顔面、顎関節、首、鎖骨、腕、肋骨、横隔膜、肩甲骨、骨盤、脚は施術の必要があり、肩だけを施術すれば済むという問題ではありません。
そこで今回は【顔面/顎関節(噛みしめ)】の点から肩の施術についてご紹介したいと思います。
○なぜ顔面や顎関節(噛みしめ)が肩こりと関係あるのか!?
筋膜グリップの理論において噛みしめ(あるいは歯ぎしり)をしている方の臨床像にはある特徴があります。
極端に言うと界王拳(ドラゴンボール)っぽいポーズとでもいうのでしょうか・・・。体を丸め、あごを引き、ぐっと力をためているような緊張姿勢になってしまっているのですね。
これは胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)という首の前面にある筋肉が収縮することで不自然に顎を引いているような姿勢になるためなのですが、こうなると頭部を支えるバランスが悪くなり、首・肩まわりに常にストレスがかかることになります。
即ち、【噛みしめ→頭部の重量を支える上で負担が大きい緊張姿勢→肩首への負担増大→肩こり】というプロセスで肩こりになりやすくなるわけです。
噛みしめについてよく歯科口腔外科ではマウスピースを勧められますが、これは歯ぎしりによって歯が削れてしまうことを予防するためなので、噛みしめ自体を防ぐ効果はあまり期待できないようです。
また、寝ている間の歯ぎしりは呼吸を乱す(浅く・短くなる)ため、自律神経の乱れにもつながり、やはり筋緊張の原因となるようです。このように噛みしめや歯ぎしりは肩こりなどとは一見関係ないようでいて、意外なほどいたずら者なのです。
よって肩こりの施術に必要なポイントは胸鎖乳突筋を弛めてあげるためにお顔や顎関節の筋肉を施術し、噛みしめを弛めてあげることです。
他にも肩こりの施術には色々と必要なポイントがありますので、また改めてご紹介させて頂こうと思います。