自律神経失調症の改善には主に医薬品や漢方薬などが用いられていますが、恐らくこのページをご覧くださっている皆様は病院や医薬品であまり改善の手応えが得れてないのではないでしょうか？

また、街の整体院でも決まり文句のように自律神経失調症がうたわれていますが
「じっくりやっていくしかないですね」
「性格の問題かもしれません」
などと満足な説明もなく煙に巻かれて効果が実感できなかったという相談者様が当院では後をたちません。

それではなぜ病院や整体院でなかなか自律神経失調症が改善できないのでしょうか？
それは冒頭に述べた「呼吸力」がキーワードになってきます。

「呼吸力」とは「自発呼吸をスムーズに行う力」のことですが、呼吸と自律神経には密接な関係があり
「自律神経は唯一人間が呼吸を通してコントロールできる神経」
と言われています。

腹式呼吸とか胸式呼吸という呼吸法を聞いたことがある方もいらっしゃるかと思いますが、ヨガの呼吸法にみるような
「ゆったりと鼻から息を吸って口から吐く呼吸」
は自律神経の一つである「副交感神経」を活性化すると言われています。

かたやランニング後のような「ハアハア」と浅く連続した呼吸は自律神経の「交感神経」を活性化します。
ようは呼吸次第で活性化する自律神経が変わってくるわけで、呼吸が乱れていると自律神経の働きまで不安定になってくるわけです。

しかしながら病院では気管支拡張剤や酸素マスクなど呼吸を助ける処置はできても呼吸力を回復させたり上げたりすることはできません。
漢方薬でも同様で精神的に落ち着かせたり体を温めることで副交感神経を活性化することができても呼吸力を高めることはできないのです。

この呼吸力は肋骨の可動域の低下や腹部の硬結、睡眠中の噛み締め・歯ぎしり癖などでしばしば障害されます。
よって呼吸がスムーズに行えるように整えてあげないと「呼吸が乱れる→自律神経が乱れる」という負のスパイラルから抜け出せなくなるのです。

さらには呼吸力を妨げている原因がお腹なのか肋骨なのかなど原因を特定しないと有効なアプローチはできません。
呼吸力を低下させるすべての問題に都合よく効く薬は存在しませんし、私の経験上、呼吸力に着目した視点で見立て（原因の特定と施術方針の決定）ができる施術家にはそうそう出会えないので自律神経失調症が病院や整体院でなかなか改善できないのです。

①便秘や下痢、吐き気など消化器に関する症状、
②動悸や息切れなど心肺に関する症状、
③肩こりや腰痛など筋肉や血管に関する症状、
④不安やうつ症状などの精神症状、
⑤ホルモンの異常、
⑥手足のしびれ、頭痛

といった神経症状などがあげられます。

症状はその人の弱い部分に出やすいと言われており、例えば肩こりがある人は肩こりがひどくなったり、お腹が弱い人は胃腸の不調が出たりします。
また、どれかひとつの症状というわけではなくいくつかの症状が同時に起こってくることも多くあります。

自律神経失調症の原因は仕事や人間関係に起因する精神的ストレス、不眠や不規則な生活など生活習慣の乱れ、更年期障害など老化を背景とするもの、温度や気圧など環境の変化など様々ですが、同じ状況やストレスにさらされても自律神経失調症になる人とならない人がいることから医学的には原因不明とされています。

今のところ当院の事例で多いのが精神ストレスに起因する噛み締めや歯ぎしりに端を発する呼吸の乱れ・呼吸力の低下からくる不眠・過労・神経系の衰弱が原因になるパタンです。

どのようなメカニズムかというと就寝時に噛み締めや歯ぎしりをしている人は呼吸が乱れるため軽度の睡眠時無呼吸症のような状態に陥ります。
そのような状態が常態化すると徐々に睡眠不足に陥り過労状態へと体が追い込まれていきます。
そうなると自律神経も正常に働かなくなってくるために、例えば消化液がきちんとでなくなって消化不良を起こしたり、筋肉の運動や関節が不安定になって痛みの原因ができたりと体調不良が出現し始めるのです。

呼吸力をアップさせる施術はもちろん行いますが、何が呼吸力の低下を引き起こしているかは人によって異なっているため全身の施術となることが大半です。

呼吸力を低下させている原因は人それぞれ違うため、もしあなたがなかなか良くならない自律神経失調症でお悩みでしたらきっとお役に立てることがあると思いますのでぜひご相談下さい。